近年、アニメの舞台となった場所を訪れる「聖地巡礼」が国内外で人気を集めています。
作品の世界観を実際に体験できる魅力的な観光スポットとして注目を集める聖地巡礼。本記事では、日本全国の人気アニメ聖地と、より充実した巡礼を楽しむためのポイントをご紹介します。
アニメ聖地巡礼とは?その魅力を解説
アニメ聖地巡礼は、好きな作品の舞台を訪れることで作品世界との一体感を味わえる新しい観光スタイルです。地域の活性化にも貢献し、アニメファンと地域住民との交流も生まれています。
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アニメ聖地巡礼とは?その魅力と基本の楽しみ方
関東・東京の人気アニメ聖地を紹介
日本全国には数多くのアニメ聖地が存在し、それぞれが独自の魅力を持っています。今回は地域ごとの特色ある景観や文化と、アニメの世界観が見事に調和した場所をピックアップしてご紹介します。
前回の北海道・東北編に続きまして、今回は【関東・東京編】と題しまして紹介して参ります。
関東地方にアニメの聖地が多いとされる理由
関東地方は、多くの人気アニメの舞台として描かれており、アニメ聖地巡礼の初心者でも気軽に聖地巡礼を楽しむことができる激アツなエリアと言っても過言ではありません。
ではなぜ関東地方にはこんなにも多くのアニメ聖地が集中しているのでしょうか。
これにはいくつかの理由と魅力があります。
聖地が多い理由とされる要因
- 多様な景観
関東地方には、都会的な東京から、のどかな田園風景の埼玉、海辺の千葉など、様々な景観が存在します。
これにより、アニメ制作者は多彩な背景を作品に取り入れることができたからと考えられます。 - アニメ産業の中心地
東京を中心とする関東地方は、日本のアニメ産業の中心地です。多くのアニメ制作会社がこの地域に集中しているため、身近な場所をモデルにすることが容易であることも大きな要因です。
関東地方の聖地巡礼の魅力
- リアルな体験
アニメの世界観を実際に体感できることが最大の魅力です。
例えば、「あの花」の聖地である埼玉県秩父市では、アニメに登場する風景や建物を実際に見ることができます。 - 地域との交流
聖地巡礼は単なる観光以上の体験を提供します。
埼玉県の旧鷲宮町(現久喜市)では、アニメ「らき☆すた」のファンと地元住民との交流を通じたまちおこしが展開され、話題になりました。 - 新たな発見
聖地巡礼を通じて、普段は訪れない場所や知らなかった地域の魅力を発見できます。
これは、関東地方の隠れた魅力を再発見する機会にもなります。 - 季節ごとの楽しみ
関東地方の四季折々の景色を楽しめるのも魅力の一つです。アニメで描かれたシーンを、異なる季節で体験することで、新たな感動を得ることができます。 - アクセスの容易さ
関東地方は公共交通などが充実しており、初心者でも気軽に訪れやすいのが魅力です。
「あの花」の聖地である西武秩父駅では、観光情報館で聖地巡礼マップを入手し、自転車で巡ることができます。
関東地方のアニメ聖地巡礼は、アニメファンにとって作品への理解を深める機会であるだけでなく、その地域の魅力を再発見し、新たな交流を生み出す場としても機能しています。
これらの要素が相まって、関東地方は聖地巡礼の人気の聖地巡礼スポットとして確立されているのです。
東京が舞台とされる人気のアニメ聖地を紹介
関東の代表といえば、やはり日本の首都『東京都』です。まずは東京都が舞台のアニメ作品からご紹介してまいります。
東京が舞台のアニメ作品①『君の名は。』
東京を舞台としたアニメ作品の中で、代表的なアニメ作品といえば、新海誠監督の『君の名は。』を挙げる方も多いのではないでしょうか。
この作品は、新海誠監督による2016年公開のアニメ映画で、国内だけでなく、海外のアニメファンからもで高い評価を受け、興行収入も250億円を超える大ヒットとなりました。
『君の名は。』の簡単なあらすじ
『君の名は。』を知らない、まだ見たことがないという方に向けて、簡単に作品をご紹介いたします。
この作品は、東京に住む高校生の立花瀧と岐阜県の田舎町に住む女子高生の宮永三葉が主人公の物語です。
ある日、瀧と三葉は突然身体が入れ替わる現象に見舞われます。最初は夢だと思っていましたが、周囲の反応から現実の出来事だと気づきます。
この不思議な体験を通じて、二人は徐々に互いの生活や感情を理解し、絆を深めていきます。
しかし、入れ替わりが突然止まってしまいます。瀧は三葉に会いたいと思い、彼女の住む町を探し始めます。しかし、そんな瀧を待っていた真実は、驚くべき現実でした。
時空を超えた二人の絆が、運命を変える鍵となっていきます。この物語は、青春、恋愛、そして時間を超えた繋がりをテーマに、美しい映像と音楽で描かれたハンカチ必須な作品です。
瀧と三葉の運命は、是非実際にご覧ください。
君の名は。に登場する舞台のモデルとなった場所
『君の名は。』には、実際の東京の地名や場所が多数登場し、ファンの間で聖地巡礼の対象となっている。 具体的な例として、以下の場所が挙げられます。
- 須賀神社(四ツ谷)
こちらはアニメ『君の名は。』のキービジュアルなどでも見たことがある人もいるかと思います。
瀧と三葉がこの階段ですれ違うシーンの舞台となった場所で、映画の象徴的なシーンとして知られています。 - 四ツ谷駅周辺
主人公の瀧が住んでいる設定の場所で、作品に登場する道やポストなどのシンボルなど、作品を感じられるスポットが点々とあります。 - 新宿駅南口
『君の名は。』の作中には印象的な風景描写が多数描かれており、新宿駅南口は実際の風景が忠実に再現されています。
物語の大きな鍵にもなった彗星と一緒に描かれた新宿は、どこかノスタルジックで非現実的な現実という矛盾した作品の雰囲気を象徴するようでした。
東京が舞台のアニメ作品②『ラブライブ!』
『君の名は。』の他に東京を舞台とした代表的なアニメ作品といえば、『ラブライブ!』とではないでしょうか?
アニメ『ラブライブ!』といえば、ラブライブ!2nd Seasonの第1巻は初動で82,000枚を超え、劇場版が公開されれば、最終興行収入は約28.5億円に達し、当時の深夜アニメ発の映画としては断トツ1位の成績を叩き出しました。
また、2010年の雑誌展開開始から現在まで、複数のシリーズが展開され、継続的な人気を維持するほどのモンスターコンテンツへと至りました。
この作品の熱心なファンは『ラブライバー』とも称され、作品の舞台となった東京都の神田や秋葉原周辺には多くのラブライバーが聖地巡礼に訪れました。
『ラブライブ!』の簡単なあらすじ
『ラブライブ!』は、音ノ木坂学院の存続を救うために、2年生の高坂穂乃果が中心となってスクールアイドルグループ「μ’s(ミューズ)」を結成し、成長していく物語です。
学院の生徒数減少を食い止めるため、穂乃果は仲間たちと共にアイドル活動を開始します。メンバーは音ノ木坂学院に通う個性豊かな9人の女子高生です。それぞれ異なる背景と夢を持ちながら、アイドルと情熱で絆を深め、成長していく姿が描かれています。
彼女たちは、スクールアイドルフェスティバルへの参加を目指し、日々練習に励みます。学院を救いたいという共通の目標と、仲間への強い絆が、彼女たちの原動力となっています。音楽を通じて自分たちの学校を盛り上げ、夢を追いかける青春ストーリーです。
ラブライブ!に登場する舞台のモデルとなった場所
東京都の中でも、秋葉原と神田周辺には、ラブライブ!に登場する聖地がいくつか存在します。
- 神田明神(千代田区)
アニメ版では、μ’sのメンバーである東條希のアルバイト先としてもお馴染みですが、その他にも、μ’sの練習場所としても描かれています。
境内には多数のラブライブ!関連の絵馬も奉納され、熱狂的なファン「ラブライバー」にとって外せない聖地巡礼スポットとなりました。 - 明神男坂(千代田区外神田2丁目)
アニメ1期の複数のエピソードで登場する急坂です。μ’sのメンバーが走って登る練習シーンなどが印象的です。
その歴史は古く、時代は江戸時代、天保の頃、明神男坂が最初に作られたといわれています。
作中ではその急な坂を使った体力トレーニングの場として描かれ、階段の頂上でへとへとになっていたメンバーが印象的です。 - 甘味処竹むら
主人公・高坂穂乃果の実家のモデルとなった和菓子店です。秋葉原駅と新御茶ノ水駅の中間あたりに位置しています。
アニメ放送当時から、アニメで忠実に描かれた佇まいから話題となり、SNSなどでは多くのファンが、聖地巡礼に訪れていました。
聖地としてだけでなく、甘味処としても評判のお店で、聖地巡礼で疲れた体に甘い甘味が染み渡ります。 - ベルサール秋葉原
アニメ9話でμ’sがライブを行った場所として描かれました。さらに、この回の放送直後、実際にベルサール秋葉原で声優陣によるサプライズイベントが開催されました。
このイベントでは、第9話の生オーディオコメンタリーとμ’sによるライブが行われ、アニメとリアルが融合する特別なひと時となりました。 - 秋葉原UDX前(アキバ田代通り)
TVアニメ版では「UTX高校」として登場し、ライバルとなるアイドルグループ『A-RISE』のメンバーが通う学校として描かれています。
この場所は、穂乃果たちの物語にも大きな影響を与えてた場所、はじまりの地といっても過言ではないかと思います。「ラブライブ!」の主人公・高坂穂乃果が、UTX高校のモニターに映っていたA-RISEのパフォーマンスを目にしたのがきっかけとなり、スクールアイドルになろうと決意する重要なシーンの舞台となりました。
秋葉原UDXは「ラブライブ!」の物語において、穂乃果たちの夢や目標の起点となる象徴的な場所として描かれています。
まとめ:
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
アニメの聖地巡礼は、作品の世界観をより深く体験できる特別な旅を満喫できます。
東京エリアには、『STEINS;GATE』の秋葉原や、『とある』シリーズでお馴染みの立川など、魅力的な聖地スポットが数多く点在しています。実際の風景とアニメのシーンを重ね合わせることで、キャラクターたちの物語がより身近に感じられるはずです。
週末の小旅行や観光の合間に、お気に入りの作品の舞台を訪れてみてはいかがでしょうか。きっと、アニメでは気づかなかった新たな発見や感動が待っているはずです。
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